指定工場と認証工場の違いとは?

自動車の車検と分解整備を行う整備工場には指定工場と認証工場の2種類があります。 通常の整備はどちらも同じですが、車検の方法が異なります。どちらの工場も、見えやすい場所にプレートが表示してあるので確認してみましょう。

 

※分解整備とは、「原動機、動力伝達装置、走行装置、操縦装置、制動装置、連結装置を取り外して行う自動車の整備又は改造」のことです(道路運送車両法第49条第2項、同施行規則第3条)。

 

指定工場は「民間車検場」とも呼ばれているように自社で車検の検査ラインを持っており、その場で車検を行っています。 検査ラインがあるので、車検の際に車両を陸運局に持ち込む必要がありません。検査を終えれば必要書類を持ち込むだけで新しい車検証が発行してもらえます。 なので車検も1日で終わることが多く、最短60分でできるところもあったりします。

 

これに対し地方運輸局長の認証を受けた「認証工場」は車を分解して点検整備は出来ますが、自前の車検ラインを持っていないため、 各地の運輸支局(軽自動車の場合は軽自動車検査協会の検査場)に持ち込んで、検査してもらう必要があります。

 

車検を行うお客様からすれば「指定工場」と「認証工場」は大きな違いがありません。

整備工場は全国に9万軒強あり、このうち3割程度が指定工場です。指定工場は検査ライン設備を設置するためのスペースや設備、または整備士の数をはじめ認証工場に比べ基準が厳しく、そのため検査基準が厳しい傾向にあり、なるべく整備不良の車を出さないようにしっかり整備を行うところが多いです。

 

車検整備工場の規模の大小がそのまま技術や料金の差になっているわけではありません。

 

それぞれ分解整備の設備や工具、国家2級整備士がいることなどの条件は同じなので、認証工場だからといって整備や点検のクオリティが低いということではありません。

 

車検業者を選ぶ際は信頼できる整備士やスタッフがいて、しっかり整備してくれて、つまり安心して任せるところを選びましょう。

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